Vine Mac   - Vine Linux PPC on iBook で始めるリナックス -


■ Apache で Web サーバー ■


Apache は、世界で最も有名なウェブサーバープログラムです。
レンタルサーバー運営から個人使用のサーバーまで、色々な用途で幅広く使われています。

ここでは、Vine Linux 上で Apache を動かすことで、
自分のマシン上で自分のホームページを公開する方法を紹介してみます。

使用環境 : vine linux ppc 3.1, apache-1.3.33-0vl2.2, 02/11/2006


● Apache のインストールと動作確認

大抵は最初からOSと一緒にインストールされていると思いますが、
インストールされていない場合でも apt-get コマンドで簡単にインストールすることが出来ます。

まず、既に Apahce がインストールされていないか確認するため、
コマンド "rpm" を使って、インストール済みの全パッケージから Apache を探します。

$ rpm -qa | grep apache

apache-1.3.33-0vl2.2

$

上の様に表示されれば、既にインストール済みですので、動作確認してみてください。

何も表示されなければ、apt-get でインストールします。
apt コマンドでパッケージをインストールするには、"apt-get install [パッケージ名]" と打ちます。

# apt-get install apache

パッケージリストを読みこんでいます... 完了
依存情報ツリーを作成しています... 完了
   ・
   ・
   ・

#

プログラム間の依存関係や設置場所も含めて、apt が全自動でインストールしてくれます。
管理者権限が必要な事にだけ注意してください。

インストールが完了したら早速動作させます。
apache を始め、Linux で動作する多くのサーバーは、
/etc/init.d/ 以下に起動用のスクリプトを持っています。
apache (httpd) を起動するには、以下のように "start" を加えてスクリプトを起動します。

# /etc/init.d/httpd start

httpdを起動中:                           [ OK ]

#

これでウェブサーバーが立ち上がりました。

動作確認のため、試しに "http://[linuxマシンのIPアドレス]/" をブラウザーで開いてみてください。
IPアドレスが 192.168.1.3 なら、"http://192.168.1.3/" となります。
以下の様なページが表示されれば、とりあえずはウェブサーバーが動作しています。



ちなみに、このページの Linux 上の位置は、/home/httpd/html/index.html です。



● 各ユーザーのディレクトリーを公開

各ユーザーのホームディレクトリ内の "public_html" 以下を、
そのユーザーのウェブサイトとして公開する設定方法です。

Apache の環境設定は、"/etc/httpd/conf/httpd.conf" に記述されていますので、
設定を書きかえるため、管理者権限でこのファイルを開きます。

# vi /etc/httpd/conf/httpd.conf

各ユーザーのディレクトリは、以下の行で指定します。
vi 内で "/UserDir" の様に検索をかけて、編集箇所を見つけてください。

UserDir public_html

上記の設定例では、各ユーザーのホームディレクトリ内にある、
"public_html" という名前のディレクトリ以下をウェブサイトとして公開します。
編集後は ":wq" で上書き終了します。

設定を反映させるため、apahce を再起動させます。
サーバーを再起動するには "restart" を加えて起動スクリプトを動作させます。

# /etc/init.d/httpd restart

httpdを停止中:                           [ OK ]
httpdを起動中:                           [ OK ]

#

これで、各ユーザーのディレクトリが公開されるようになりました。

具体的には、ホームディレクトリ内の "public_html/" 以下のファイルが、
"http://[IPアドレス]/~[ユーザー名]/" 以下に公開されます。
サーバー "192.168.1.3" 上の "hoge" というユーザーのウェブサイトにアクセスするには、
"http://192.168.1.3/~hoge/" となります。



● CGI の動作を許可する

自作ウェブサーバーの強みとして、CGI 等がほぼ無制限で使えることが挙げられますね。
以下、~/public_html/cgi-bin/ 以下に CGI 動作許可を与える設定です。

管理者権限で /etc/httpd/conf/httpd.conf を編集します。

# vi /etc/httpd/conf/httpd.conf


CGI の動作許可に関する箇所は、以下の2カ所です。
この設定では、各ユーザーディレクトリ内の、
"public_html/cgi-bin/" 以下に CGI 動作権限を与えています。

ScriptAlias /cgi-bin/ /home/*/public_html/cgi-bin/

<Directory /home/*/public_html/cgi-bin>
     AllowOverride None
     Options ExecCGI
     Order allow,deny
     Allow from all
</Directory>


public_html 以下すべてのディレクトリで CGI の動作を許可したい場合は、
黄色の編集部分で "/home/*/public/html/" と指定することもできます。

編集後は ":wq" の上書き終了で vi を抜けます。

設定を反映するため、apahche を再起動させます。

# /etc/init.d/httpd restart

httpdを停止中:                           [ OK ]
httpdを起動中:                           [ OK ]

#


以上で編集終了です。



これで、広告無しの CGI 無制限サーバーが構築できました。
もしあなたがサイトを持っているなら、
普段使っているアカウントの public_html 以下に転送して動作確認してみてください。