■ 基本的なコマンドT ■
Linux を CUI で操作する際の、基本的なコマンドをいくつか紹介します。
ごく初級のものを簡単に紹介しているだけなので、本気で Linux を楽しもうと思っているのなら、
この際 Unix 系のコマンドリファレンス の1冊でも買って、常に手元に置いておくと便利ですよ。
● カレントディレクトリを表示する
「ディレクトリ」 とは、MacOS や Windows の 「フォルダー」 に相当するもので、
「カレントディレクトリ」 とは、現在作業を行っているディレクトリのことを指します。
ログイン直後は、自分のホームディレクトリ、
つまり "/home/(ユーザー名)/" に居る場合が多いです。
(使用例) ログイン後のカレントディレクトリを表示する。
"/home/hoge" に居ることが分かりました。
● ファイル一覧を表示する
コマンド |
ls [option] [path] |
オプション |
|
-l |
1ファイル1行で表示する |
|
|
-A |
ピリオドから始まるファイルも表示する |
|
|
-F |
ファイル名にファイルの種類を表す文字を付加する |
[path] で指定したディレクトリ内の、ファイルの一覧を表示します。
[path] に何も指定しないと、カレントディレクトリ(現在の作業ディレクトリ)内のファイルを表示します。
そのままでは見にくいので、-l オプションを付けることが多いでしょう。
(使用例) ホームディレクトリ内のファイルを表示する
|
$ ls
lib rpm
$ ls -lAF
-rw------- 1 hoge hoge0 Jan 15 13:09 .Xauthority
-rw-r--r-- 1 hoge hoge 6691 Jan 14 17:59 .Xresources
-rw------- 1 hoge hoge 74 Jan 14 18:52 .bash_history
・
・
・
$
|
lオプション無しではフォルダしか表示されませんが、
-lAF オプションを付けると、"." で始まるファイルネームの、
いわゆる隠しファイルも表示させることが出来ます。
● ファイルをコピーする
コマンド |
cp [option] [コピー元] [コピー先] |
オプション |
|
-f |
コピー先がすでに存在しても上書きする |
|
|
|
|
|
|
|
|
[コピー元] で指定したファイル/ディレクトリを [コピー先] へ複製します。
(使用例) "test" を "test2" の名称で複製する
|
$ ls
test
$ cp test test2
$ ls
test test2
$ |
ls を打つことで、複製出来たことを確認しています。
● ファイルを移動/リネームする。
コマンド |
mv [option] [移動元] [移動先] |
オプション |
|
-f |
移動先に同名のファイルが存在しても上書きする |
|
|
|
|
|
|
|
|
[移動元] で指定したファイル/ディレクトリを [移動先] へと移動させます。
ファイルをリネームしたいときは、例えば test1 を test2 へと "移動" させます。
この名称変更のやり方は Linux 独特で、最初は少々戸惑うかもしれません。
ひとつのコマンドで移動と名称変更が同時に出来るので、慣れると便利です。
(使用例) test2 を test3 へと名称変更する
|
$ ls
test2
$ mv test2 test3
$ ls
test3
$ |
test3 にファイル名称が変わりました。
● ファイル/ディレクトリを削除する
コマンド |
rm [option] [ファイル名] |
オプション |
|
-r |
ディレクトリを指定した場合、そのディレクトリ以下を丸ごと削除する |
|
|
|
|
|
|
|
|
[ファイル名] に指定したファイル/ディレクトリを削除します。
ディレクトリを指定する場合は、-r オプションを一緒に付けます。
(使用例) ファイル test3 を削除する
|
$ ls
test1 test2 test3
$ rm test3
$ ls
test1 test2
$ |
test3 だけ削除されました。
● カレントディレクトリを移動する
[path] で指定したディレクトリへ移動します。
(使用例) lib へ移動する
|
$ pwd
/home/hoge
$ ls
lib rpm
$ cd lib
$ pwd
/home/hoge/lib
$
|
"/home/hoge" 以下にある "lib" というディレクトリへ移動しました。
● ディレクトリを作る
コマンド |
mkdir [ディレクトリ名] |
オプション |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
[ディレクトリ名] で指定したディレクトリを製作します。
(使用例) ディレクトリ testdir を作る
|
$ ls
test1 test2 test3
$ mkdir testdir
$ ls
test1 test2 test3 testdir
$ |
testdir ディレクトリが作られました。
● ログアウトする
ログアウトして、Linux のシステムから抜けます。
以上、ファイルとディレクトリ操作のコマンドを、ごく簡単にですが紹介しました。
この辺りを使いこなしながら、CUI の感覚に慣れていってください。
この他にも、Linux にはとても沢山のコマンドが用意されています。
本気で Linux に入れ込むつもりなら、コマンドを網羅しているリファレンス本 が手元にあると、
とても便利ですよ。 |